医薬品的な効能効果とは
薬事法第2条第1項 医薬品の定義に基づく医薬品的な効能効果とは
1. 疾病の治療又は予防を目的とする効能効果
2. 身体の組織機能の一般的増強、増進を主たる目的とする効能効果
3. 医薬品的な効能効果の暗示
■相談内容①
当社の製品である○○○茶(健康茶)の商品説明を左記のように表記したいが問題ないか。
・お茶は生活習慣病予防におすすめ
・緑茶(テアニン効果)でリラックスさせる
・癌化を抑制させる
・食中毒から身を守る妙薬
・歯を強くして虫歯予防
・殺菌効果で口臭を防ぐ
■回答①
NGです。
「生活習慣病予防」・・・・・疾病の予防を目的とする効能効果
「癌化を抑制」・・・・・・・疾病の予防を目的とする効能効果
「食中毒から身を守る」・・・疾病の予防を目的とする効能効果
「妙薬」・・・・・・・・・・薬の表現による医薬品的な効能効果の暗示
「歯を強くして」・・・・・・身体の組織機能の一般的増強を目的とする効能効果
「虫歯予防」・・・・・・・・疾病の予防を目的とする効能効果
「殺菌効果」・・・・・・・・医薬品的な効能効果の暗示
「口臭を防ぐ」・・・・・・・身体の組織機能の一般的増進を目的とする効能効果
として医薬品とみなされます。
<不適例>
・代謝が高まり疲労回復、脂肪燃焼のダイエット効果、体脂肪もメラメラ状態!
・内臓脂肪を燃やし、血液をサラサラにし、滋養強壮効果があります。
■相談内容②
当社の製品である健康食品「アガ○ス○粒(エキス顆粒)」の商品説明を左記のように表記し研究機関の資料を添付したいが問題ないか。
・免疫関連ヘルシーフード!!(キャッチフレーズ)■回答②
NGです。
「免疫……フード!!」・・・・・医薬品的な効能効果の暗示
「体の……与えてくれます」・・・身体の組織機能の一般的増強を目的とする効能効果
「腫瘍……28になった」・・・・体験談を引用した疾病の治療効果(医薬品的な効能効果の暗示)
「研究機関が発行した資料」・・・資料を販売に引用することで疾病の治療効果(医薬品的な効能効果の暗示)
として医薬品とみなされます。
<不適例>
・自然治癒力を引き出し、自らの力によって体調を整えていく作用があります。
・体内の免疫細胞が働きやすいようサポートしてくれます。
大野薬事事務所 薬剤師 大野 孝義
P R O F I L E
1944年 北海道富良野生まれ。東京都庁OB。薬事法の広告監視指導業務担当係を2度担当、薬事監視員を37年間務め、平成17年退職。独立行政法人医薬品医療機器総合機構で申請・届出文書の受付照会業務を担当し平成22年嘱託退職。TSUHAN2010で「健康食品における薬事法上の留意点」の講師を担当。
>>JADMA NEWS 掲載情報 目次に戻る場合はこちら
>>JADMAのホームページはこちら